夢色メイプルシュガー


「じゃあね、メイメイ」

「うん、また明日」


小さく手を振って、放送部の練習に向かう希美と別れる。

そして──。


ここからが、私だけの夢の時間である。


私は一人、あの場所へと向かう。

はやる気持をできるだけ抑え、あの場所へ──。



「めーいっ!」

「うわぁぁぁ!!」


自分でもびっくりするくらいの悲鳴が出た。


でも仕方ないよね。

だって、それほど驚いたんだから。

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