夢色メイプルシュガー
とある快晴の日の、放課後。
爽やかな陽の光が降り注ぐ、1年3組の教室の中。
「……はぁ」
私は複雑な心境を胸に、掃き掃除をしていた。
〈plage〉の定休日である、水曜日の放課後。
それが、宗谷くんたちとの約束の時だった。
その日が来るまでになんとか断ろう。
絶対に断らなきゃ。
そう、決心していた、はずだったんだけど……。
明日こそは。
──大丈夫、まだ時間はある。
明日こそは。
──うん。なんかいける気がする。
明日こそは。
──そ、そろそろ本当に……。
明日こそは。
──まずいっ、もう言わないと!
そんなこんなで失敗に終わる毎日に、次第に焦る気持ちが強まる私。
何もできないまま、時間だけが刻々と流れてゆき──。