夢色メイプルシュガー
『できたー!』
初めての手づくりケーキ。
見た目はそこそこ?
うん、結構いいんじゃないかな。
あとは、お母さんが帰ってくるのを待つだけだ。
……あぁ、緊張しちゃうなあ。
どんな反応が返ってくるのか、ちょっぴり怖い。
だけど、
楽しみ。
そんな感情も確かにあった。
どうか、美味しくできてますように……。
はっ!
『お誕生日おめでとう!』
お母さんがリビングに入って来ると同時に、私は元気に声を飛ばした。
そして──。
『お母さんに、プレゼントがあります』
震える唇。
緊張は最高潮に達した。