どっきゅん♡LOVER





「じゃあね、まなみん涼子ちん」


放課後になって、いつものように二人に手を振る。


今日はもう終わりか。

お昼からだと早いなぁ、やっぱり。

なんとなくしみじみとしつつ、あたしは教室を出た。


っていうか、数学!

古池(こいけ)の奴、ちょっと休んでる間に進みすぎじゃない?

しかも指名してくる普通!?

ほんとありえない。

何やってるのかぜーんぜんわかんなかったし、そもそも習ってないし、答えられるわけないじゃん。


……あっ。

そうだ。また修平に教えてもらっちゃおっかなー。

なんて、呑気に妄想を膨らませている最中だった。


「……っ!?」


あっ、あれは......!


目に、衝撃的な光景が飛び込んできた。


下駄箱の正面にある廊下の隅。

修平と知らない女が、二人っきりでおしゃべりしている!?

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