どっきゅん♡LOVER
はぃぃぃ!?
やっぱりこの子、修平のこと好きだったのね!?
嫉妬の炎が激しく燃えだす。
もう無理、我慢の限界!
これ以上黙って見てらんないわ……!
「よしっ」
素早くカバンを地面に置き、中身を漁る。
っと……。
何か丸いもの……転がりやすいものは……あっ。
あった、これだ!
あたしはポーチの中で見つけた白いそれを手に取るなり、指先から滑らせるようにして廊下へ放った。
「っしゃ!」
小さく雄叫びを上げる。
狙い通り、あたしの投げた日焼け止めスプレーは、カラカラと音を立てながら修平の足元へと転がって行ったのだ。
「スプレー? 誰のだろう」
神戸さんが呟いたそのあと、修平がスッとそれを拾い上げた。
今だ!
「ごめんなさい。それ、落としちゃって……」
小走りで近づきながら、線の細い声を飛ばす。
「ありが……」
っ!?
受け取ろうと手を伸ばした瞬間、一気に凍りついた。
目の前の顔が、明らかにこわーいものに変わっている。
……や、やばい?
修平怒ってる!?