どっきゅん♡LOVER
……なんで修平、来てくれたんだろ。
帰りの車内、思い浮かべるのは少し前の記憶。
ボールが頭にぶつかって、転んでしまった、あの時のだ。
そこへすかさず助けに来てくれた修平だけど。
ただでさえ、学校内。
その段階ですらもう驚いちゃうというのに、試合中にも関わらずあたしの元へ飛び出してきたなんて……。
いてもたってもいられず、あたしはケータイを取りだす。
『どうして助けてくれたの?』
そして、すぐに修平へそんなメールを送った。
しかし、やっと届いた修平からの返事はというと、『さあな』の一言のみ。
何度訊いても答えは同じで、結局真相は謎のままだった。
それでも。