どっきゅん♡LOVER
「なによー、いいじゃない別にー」
あたしは露骨に唇を尖らせる。
すると、大きく溜め息をついた日野っち。
そのあと、素早くキリッと表情を引き締めたかと思うと。
「あなたに大事なお話があります」
そう、ものすごーくひっくい声を響かせた。
「な、なんでしょう......」
ゴクリと息を呑む。
“日野っちこわぁ〜い”
なんておどけて返せるようなそんな空気、一切ここにはない。
……なに?
なんか、とんでもなく嫌な予感がするんだけど……。
その予感は、最悪にも見事に的中した。