どっきゅん♡LOVER


さっき男に襲われかけたこと。

怖い。怖かった。

それは、本当。

だけど。


「嫌だよ。それでもあたしは、少しでも一緒に修平と過ごしたいの」


『もう、こんなことはするな』


修平は、あたしのことを思ってそう言ってくれたんだと思う。

でも、危ない目に遭うことを恐れて、それで修平に会えないなんて。

あたしは、そっちの方が嫌だもん。


「沙弥……」


ポツリと呟いた修平は、コホン、と咳払いをして。


「明日、暇か」


訊ねてきた。

あたしは当然、きょとんとする。

あまりに、突然すぎたんだもん。

< 192 / 274 >

この作品をシェア

pagetop