どっきゅん♡LOVER
「まだかなぁ〜、修平」
玄関の前でじぃっと待つ。
修平があたしの部屋に来るなんて、いつぶりだろう。
いっつもあたしが押しかけてばっかだし……。
小学校以来?
あーーん、緊張しちゃうっ。
──ピンポーン。
「いらっしゃい!」
音が耳に入った瞬間、駆け出して思い切りドアを開けた。
修平……!
この目で捉えたその姿に、あたしの胸は激しく騒ぎだす。
「お前、誰だかちゃんと確認した?」
「してない!」
「おい……。してから開けろ」
「だってー、絶対修平だと思ったんだもん!」
修平の呆れた顔なんてお構いなし。
あたしは「ふふっ」と笑い混じりに答える。
「……まぁいい」
見つめていると、修平がフッと笑みを零した。
かっ、かっこよすぎるぅ〜〜〜!
ずきゅんとハートを射抜かれちゃったあたしは、心の中で大いに叫ぶ。
「……沙弥?」
「え、あっ。さ、早く入って?」
はっと意識が戻るとともに、ごまかすように修平を招き入れた。