どっきゅん♡LOVER
あたし、緊張しすぎぃ!
心の中で、自らの頬にビンタをする。
ふぅ、落ち着け。
いつもよりゆっくりと深呼吸して、乱れた息を整わせる。
そして、約5回目のそれが終わった時。
「学校生活、どう?」
珍しく、修平がそうやってあたしに質問してきたんだ。
あたしはにこりと笑ってから、答える。
「楽しいよ。まなみんと涼子ちんもいるし」
あまりいけない学校だけど、ふたりのおかげで、本当に充実した生活を送れてる。
変装が大変とはいえ、それでも、あたしは学校に行くのが心から楽しいんだ。
「そうか。うまくやってるみたいだな」
「うん。……ちょっと、厄介なこともあるんだけどね」
「厄介?」
首をひねった修平に、あたしはコクリと頷く。
「それがね、クラスメイトにひとり、あたしのことを怪しんでくる奴がいて」