どっきゅん♡LOVER


冷たく言い放たれたそれ。

心臓が張り裂けそうだった。


「間違い?」

「ええ。強引にでも別れさせるべきだった。……私の考えが甘かったということです」


あたしがポツリ洩らすや、被せるように日野っちが言った。

グッと両手を握る。

床に視線を落とした途端、唇が小刻みに震えだした。


「……そう」


抑揚もつけずに。


「日野っちまでそんなこと言うんだ……」


低く、投げやりに吐いた。


「あたしっ……絶対、別れるなんてしないから!」

「沙弥さん……!」


気づけば走り出していた。

もがくように、足掻くように。

必死に足を動かした。


「うぅっ」


溢れてくる涙を何度も手で拭いながら、夢中で走る。


「修平……」


……嫌だよ。

別れるなんて。

会っちゃダメなんて。

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