どっきゅん♡LOVER
*
「はぁ……」
どうすればいいかわからないまま、あの日から3日が経った。
日野っちとはなんとなくずっと気まずい感じだし。
修平とはもう、丸2日も会ってない。
いつもだったら会えない時、電話やメールを必ずするんだけど。
……それが、怖くてできないのよね。
社長に“別れろ”って言われたこと、できれば修平には知られたくないから。
「はぁーー……」
どうすればいいんだろ。
「溜め息ばっかついてっと、幸せ逃げちゃうぞ?」
……へっ!?
突然、右耳にダイレクトに入ってきた声。
驚いた拍子に、机についていた肘がズルッと滑り落ちる。
「矢野新っ!」
振り向いた瞬間、認識するとともにあたしは大きくそう叫んでいた。