どっきゅん♡LOVER
なに?
なになになにっ!?
頭がまったく追いつかない。
わけがわからないあたしは、ただ引かれるままに足を動かすしかなかった。
『どうしたの、修平ー?』
そう何度訊いても返事はなく。
修平はずっと、黙ったままだったから。
そして。
『沙弥』
人気のない木の陰に隠れたところで、修平はあたしの両肩を掴み口を開いた。
低い声。
真剣な眼差し。
キリリとした眉。
こ、これってもしや……!
はっと脳裏に浮かんだ、“キ”から始まるあの2文字。
やーーーん!
修平ったら告白もまだなのに、大胆すぎるぅ!
トクン、トクン──。
ついにこの時が来たのね......?
あたしは、そっと目を閉じる。
修平、こっちはいつでもオッケーよ?
トクン、トクン、トクン──。