どっきゅん♡LOVER
……ダメ!
何弱気になってるの。
ここまできて逃げるなんて、絶対に間違ってる!
これは……一刻も早く、なんとしてでも確かめなきゃなんないことなんだから。
落ち着けー、落ち着くのよ沙弥。
ふぅっと息をつき、唾を飲み込む。
腕を掴んだその手に力を込め、あたしは振り絞るように声を上げた。
「かっ、彼女ができたって、本当!?」
そーっと見つめる。
どきどきどきどき……。
怖いけど、目は逸らさない。
「なんの話?」
「ごまかさないで! だって、そういうことなんでしょ? だからあたしに”話しかけるな”って……」
唇を噛みしめる。
その時──。
「まあ修ちゃん!」
聞こえてきた声に、反射的に振り向いた。