どっきゅん♡LOVER


「なんか、いいことでもあったの?」


──ドキッ。


「ふふ、ちょっとねー!」

「なになにー? こっそり教えてよ」

「それはね……」


思い浮かぶのは、あの時の記憶。

それは今から5日前。


『あたしを、修平の彼女にして?』


そう言った、直後のことだ。


ドキドキしながら息を呑むあたし。

次に聞こえてきたのはなんと。


なんとなんと!



『……わかった』


そんな、耳を疑うような返事だったんだ。


だって、あの修平だよ?

“何言ってんだ”とか、“嫌だ”とかそんな言葉が来ると身構えてたのに。


『ほ、本気でいってる?』

『俺はいつだって本気だ』


一瞬夢かと思った。

だけどそれはちゃんと現実で。


『うぅぅ、しゅうへぇえ〜〜っ! 大好きぃーー!』


その時からあたしは、“修平の彼女”になったんだ。


このことをまなみん涼子ちんに報告すると、それはもうこっちがびっくりしちゃうくらい驚いて。

でも、最終的には『よかったね〜』って、喜んでくれた。

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