どっきゅん♡LOVER
わかってますってばー。
……はあ。
気分はただ下がり。
急降下。
そして、マイナス。
当然、お仕事だから手なんか抜きたくないけど。
別の人がよかったなぁ、なんて思ってしまうのが正直なところ。
あーあ。
せっかく仕事が早く終わって、ハッピーだったのになあ……。
──って。
「そうだ!」
「なんですか?」
「気にしないで。ただの独り言だから」
いいこと思いついちゃった〜。
ふふん、と頬を緩ませ、あたしはカバンからケータイを取り出す。
流れるままに開いたのは、メール画面。
“今から遊びに行ってい?”
打ち込んだ宛先は、も・ち・ろ・ん、修平!
修平の家に押しかけたあの日以来、夜のお仕事やらなんやらで、修平と全然おしゃべりできてないのよねー。
でも、今は絶好のチャンス!
それに、彼女だし?
彼氏の家に遊びに行くのは普通でしょ?