どっきゅん♡LOVER
きゅうううん……!
胸の高鳴りが、音として鮮明に聞こえる。
あーんもう、不意打ちでそんな笑顔見せてくるなんて罪だよ〜。
「数学からやるか」
「はーい!」
恍惚として見とれていると、修平はさっと問題集を開いた。
あたしもそれにならい、数学の問題集とノートを机に出して広げる。
大嫌いな勉強も、大好きな修平と一緒なら楽しくできそう。
ふふふ、幸せ……。
「沙弥、手が止まってるけど?」
あっ。
いけない、また見とれちゃってた。
「この問題がわからないのか?」
「え、えっと……」
「これはな」
わっ……!
急に、修平がノートを覗き込んできた。
ち、近いよ......。
ドキドキドキドキ。
鼓動を刻むスピードが、一気に加速する。