どっきゅん♡LOVER
「彼女に……思われてない?」
復唱したあたしは、ガシッとまなみんの肩を掴み揺さぶる。
この中で唯一、彼氏がいた経験のあるまなみん。
今はフリーみたいだけど、あたしが知るだけでも過去に5人はいたはず。
そんな彼女の言葉は……言わずもがな、とてつもなく重たく聞こえて。
「どういう意味なのよお!?」
「知らないわよ。ってか沙弥、沙弥痛い!」
「だってまなみんがぁ」
ぐすんと鼻をすすったところに、涼子ちんが優しく声を落とした。
「吉良くんは、ただ照れ屋さんなだけなのかもしれないわよ?」
照れ屋さん?
ふむふむ、なるほどね。
うんっ、たしかにそれならありえ──。