どっきゅん♡LOVER


「やば、次移動教室でしょ?」

「ええ。急がなくちゃ」


教室を見渡せばすぐ、あたしたち以外ほとんど残っていないことに気がつく。


月曜の5時間目は理科で、いつもはこの教室で授業なんだけど。

今日は特別。

実験をするため、第2理科室へ移動することになっていたんだ。


「二人ともごめんね〜」


なんだかちょっと責任を感じたあたしは、荷物を抱えて走りながらそう、お詫びの言葉を述べた。







なんとか間に合った5時間目は過ぎ、6時間目の数学の時間がやってきていた。

本日、ラストの授業だ。

といっても、先生が出張ということで、あたしたちは今自習をしてるんだけど。


「あっ」


勉強もせず、ただボーッと窓の外を眺めていた最中、あるものを発見して思わず声を洩らした。

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