どっきゅん♡LOVER


「ちゃんと答えてよ! いつもいつも……修平はあたしが聞きたいことには全然答えてくれない……っ」


冷たくあしらって、かわして。

面倒くさそうに顔を歪めて、溜め息をついて。

さあそれでお終い。


「やっぱり仕方なくなの? “約束”だから、だから仕方なく彼女にしてくれた、それだけなの?」 

「沙弥」

「そんなの嫌。思ってないなら──」

「沙弥、わかったから落ち着け!」


ガッと肩を掴まれ言葉を中断する。


「来い」


そう投げかけてから、修平はあたしの手を引いた。

強く、強引に。

振り払うことができないくらい、その手はしっかりと掴まれていた。


待って、どこ行くの。

聞こうと思ったけど声が出ない。

わからないあたしは、小走りになりながらただ修平の後をついて行く。


そして、無言のまま、あたしたちは近くの小さな公園へとたどり着いた。

先客は誰もいない。

ここにいるのは、あたしと修平の二人だけだ。



「お前には羞恥心とかそういうのがないのか」


ベンチに座った直後、修平の呆れたような声が沈黙を破った。


「だって」


必死だったんだもん。

そりゃ、人目を気にしなかったのは悪いと思うわよ?

けど……。

不安が爆発して、どうしようもなく止められなかったんだ。

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