どっきゅん♡LOVER


「ごめんなさい」


しょぼんと俯く。


「あたしね、修平の彼女になれて、すっごく嬉しかったの。小さい頃からずっとずっと、修平のことが好きだったから……。でも……」


ぐっと眉間に力が入る。


「違ったの。違うんだよ。修平に想われてないなら……両想いじゃないと……彼女になった意味、ない……っ」



やだ、なんで......。


声が詰まった。

そんなつもり全くなかったのに。

滲んできたそれによって、視界が瞬時にぼやける。



「沙弥」


ぽたっと地面に雫が落ちた時、優しい声が耳に聞こえた。


「いつ俺がそんなこと言った?」

「……え?」


ふっと顔を上げる。

次の瞬間。


──グイッ。


あたしは修平に引き寄せられ、

気づけば、その胸にすっぽりと埋まっていた。

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