片想いがバレたら一緒にいられないっ!


キャーーーーーッ♡


セイくんがグラウンドに出るだけでこの歓声。

本当にすごい人気だな。

どうしよう...。

ドキドキが止まらない。

あたしは近くで見るセイくんの姿に、片時も目が離せずにいた。


「ねぇ、ちょっと!!」


突然、誰かに呼び止められた。

え?!あたし達のこと?!

振り返ると、そこにはまさかの


!!!ミカ先輩!!!


「あなた達、サッカー部の応援?
それならあっちに並んでくれる?
ここにいられると邪魔なの。」

「あ.....あの...ごめんなさい。
今すぐどきます...。」

あたしは先輩にそう告げると、
深々と頭を下げた。

「何アレ。感じワル〜〜。」

戻っていくミカ先輩の後ろ姿に、ベーッと舌を出し変顔をするマキちゃん。

「ったく!みんな綾瀬のどこがそんなにいいんだか!
あたしは断然15番派♡」

マキちゃんが身を乗り出して、
一人の男子を指差した。

背番号15番ーー
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