片想いがバレたら一緒にいられないっ!
「マ、マキちゃん?
本気で言ってる?!」

「もっちろーん♡
だって、リセの力にもなれるでしょ?」

「え? あたしの力?」

一瞬、マキちゃんがなんの話をしてるのかよく分からなかった。

だけど、あたしとセイくんの距離を縮めようとしてくれてるんだってことにすぐ気が付いた。


「ねぇ、リセ?」

「ん?」

「あたしが三島くんと友達になったら、
綾瀬にマジで告白してみない?」

「え?!」

マキちゃんの唐突な提案に何も言えず、つい下を向いてしまった。

「ねぇリセ?頑張ろ?」

「........。」

何も言わずうつむいてるだけのあたしを、マキちゃんは黙って見つめていた。

そして、この時はマキちゃんが本当に三島くんと友達になるとは思いもしていなかった。
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