片想いがバレたら一緒にいられないっ!
ー次の日


「リセ!次、音楽室に移動だって!行こっ!」

「うん!」

マキちゃんの声を聞いて、あたしは急ぎ足で廊下へ出た。

次の瞬間ー


ドンッッ!!


「いったぁ......。」

「ご、ごめんなさい!」

誰かと肩がぶつかったみたいで、あたしはとっさに謝った。


顔をあげると、そこには

ミカ先輩……!!


「あ、あなた昨日の........。」

ミカ先輩は驚いたように、あたしの顔を見た。

あたしは軽く会釈を済ませ、足早に先輩の横を通り過ぎようとした

その時ー


「ちょっと!」


嫌な予感はしてたけど、やっぱり......。

ミカ先輩に呼び止められた。


「.....本当はセイのこと狙ってるんでしょ。」


ドキン!!


その言葉に、あたしは息を飲んだ。

「セイに上手いこと取り入ったつもりかもしれないけど、正直目障りなの。
これ以上、セイに近づかないでくれる?」

「あたしは別にそんな......。」

ミカ先輩の言葉にそれ以上何も言えず、あたしはただ黙ってうつむいていた。


「あれー!ミカちゃんー?」

突然 明るい声が響き渡り、ミカ先輩の注意がそっちに逸れた。

「あ!ハル〜!」

突如現れた可愛らしい男子生徒を見て、ミカ先輩の態度は一変した。
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