再会した幼なじみは黒王子? ~夢見がち女子は振り回されています!~
02
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企画営業部に配属されてからまた日が経ち、私は航くん以外のアシスタントも少しずつ行うようになった。
それに加え、見積書作成や発注などの作業にも慣れて余裕が出てきた頃からは、航くんから案件のプランについての意見を求められるようにもなった。
完成間近の図面を見てどう思うか、照明のチョイスに対してどう思うかといった内容だ。
私の意見で案件の内容が変わることはほとんどないし、資料内容の理解が甘くて突っ込まれることもあるけれど、より理解は深まり、航くんの考えを聞くこともできて勉強にもなる。
そうしているうちに、もっと航くんが動きやすいように作業を工夫したり積極的に意見するようになり、仕事が一段と楽しいと思えるようになった。
素直にそう思えるのは、歓迎会があった日の翌週から少しずつ航くんの態度が以前のように戻ってきているからだと思う。
……そんな中、私自身、航くんに対しての感情が少しずつ変わっているような気がしていて、戸惑うことがある。
というのも彼への接し方を変えているつもりはないのに、不意に目が合うと心臓が音をたてたり、気づけば彼のことを考えたり視線を向けたりしているのだ。
でも今は航くんとは仕事仲間としていい関係になっているところだし、波風を立てるようなことはしたくない。
これから先も今のまま、航くんと普通に接することができるだけでいい。
だから、あまり深く考えないように平静を装いながら、彼の仕事のサポートをしている毎日だ。