【完】せんぱい、いただきます。
玉ねぎのスライス以外は
淡々と手際よく料理は進み、
ピザをチーズの焦げ目のために
追加で3分焼いている間に、
ナポリタンは完成した。
私は、涙目の先輩に言われたとおり、
テーブルを片し、布巾で拭いて、
グラスと取り皿とフォークの準備をした。
ほどなくして、先輩は
ナポリタンを皿に盛り付けて持ってきた。
コトン、とテーブルに置く姿も丁寧だ。
いつの間にか、先輩は
大きめの平皿にピザも並べて持ってきた。
いつしたのか、少し乾燥パセリを散らすという
オシャレもしている。
何、この人。やばい。こわい。
「じゃ、食べようか。」
私が冷蔵庫から取り出した紅茶を
私のグラスに注ぎ、
自分の氷の入ったグラスにウイスキーを注いだ。
そして、コーラで割る。
「それじゃ、おつかれ。」
先輩の声で、私たちはグラスを合わせた。