【完】せんぱい、いただきます。
「つか、俺、もっと化粧は
薄いほうがいいし、
身長も高いほうがいい。
それに、あの子よりも性格は
おっとりしてる方が好きっていうか。」
私は、先輩の話を聞きながら、
数回まばたきをした。
「何?」
いつもの少し、ぶっきらぼうで
照れた声に戻った。
「私、先輩のこと全然知らないなーって
思って。」
私は、そんな先輩に
自分の思ったことを言った。
「これから、知っていけばいいよ。」
「じゃあ、これからいっぱい話してください。」
先輩が先にベンチから腰を上げる。
私も倣って腰を上げる。
「一つ、教えてあげる。
俺、好きな子には自分から告白したい派だから。」
後ろ姿の先輩はそんなことを言っていた。