【完】せんぱい、いただきます。
正直、先輩の元カノの話とか、
傷つくんじゃないかって思ったけど、
平気だった。
もっと先輩の過去を知りたいと思った。
「俺さ、女子と、特に年下の女の子とか、
苦手だったんだよね。
ほんとアルコールないとしゃべれないからさ。
ダメだよねー。全然、モテないわ」
先輩はまた一口、ウイスキーを舐める。
「先輩は、料理上手だし、
話の聞き上手だし。
頭いいし、優しいし。モテます!」
それに、あんなに可愛くて綺麗な明梨さんが
先輩のこと好きだったんです。
だから、モテないわけないじゃないですか。
きちんと、これは言わないように抑えられたけど、
「先輩、鈍感すぎます」
というのは、言ってしまった。
そして、先輩を見ると、
きょとん、としている。