ota-stay night-
田口「うートイレトイレ・・・もう学校のトイレでいいや」

トイレを探し回っているうちに時刻は夜7時。時期が時期だけに空は月の明かりだけが照らすだけ。気を抜けば闇に溶けてしまいそうな程暗かった。
ふと、聞きなれない金属音が校庭から響く。

田口「ん?なんだあれ?野球部かな~頑張るな~俺なんて部活さぼったしwww」

しかしなにかがおかしい。性欲も忘れふと足を止め、それに見入ってしまった。

田口「なんだ・・・あれ?」

そこには赤と青があった。手にしてるものは・・・剣と槍・・・?

其の禍々しい形をしたものは飾りではなく、人を殺すことだけに特化したものだった。

それを・・・振りかざすなんてものじゃない、いや、あれは人間の動きなのだろうか?

赤が持つ短剣をいなすように、槍が突き刺さる、それをもう片方の刃が弾き、青のふところに入ろうとするが青はこれを後ろに飛び間合いを保つ。両者は互角だ。

しばらく二人の攻防は続く。・・・そして決着が付こうとした。赤が青の懐に入り、短剣を刺しこむ。それをかわした青が赤を蹴り飛ばし距離が開いた。あれは完全に槍の間合いだ。

勝負は決まったと思われた瞬間―


青い男「おっと邪魔が入っちまったなぁ・・・覗き見はよくないぜ・・・?ヘッ」

こっちを見て青が言った。

赤い男はもう消えていた。

青い男「勝負はお預けだ。次は無いぜ・・・?」

赤い男の返事は無い。

青い男「チッ、まあ良い。見られたら、殺さなきゃいけないんでねぇ・・・悪く思うなよ。」

あれは異常だ。体が訴えている。100M以上離れているココからでもわかる。空間が歪む程の魔力があの男からは放たれている。捕まったら確実に待っているものは


―死だ。

(逃げないと・・・)

体に鉛が埋め込まれたようだ。動けない。
恐怖からくるものなのか、体が言うことをきかない。

(蛇に睨まれた蛙ってとこか・・・)

しかし彼は思い出した。

―俺童貞だ・・・











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