笑顔をくれた駅員さん



パァン!!!



「痛!!」




いきなり後ろから誰かに叩かれた。



振り向くと、そこにはニヤニヤした奏斗くんがいた。




「さっきからため息ばっかついてんじゃん。

ため息ついてるとすぐにハゲるぞ!?」




「ハゲちゃうの!?嫌だ!」




「いや、嘘。知らねぇけど、アメリカンジョークってやつ?」






これは私じゃなくても、誰でも笑えないな。





「もう、何なのよ。用がないなら話しかけないでよね」



あ…しまった。




イライラしていていつも以上にきつく当たってしまった。




私の悪い癖。



「いや、めちゃくちゃ大事な用事だって。

さっきからため息ばっかついて。

なんだよ。俺に相談してもいいんだぞ?1回1000円だけど」




「はぁ?お金とってどうするのよ。絶対しません」




「うそ!うそだから!」




慌てる奏斗くんだけど、この際奏斗くんに相談してもいいのかな。




迷惑しないかな…



クラスメートだとはいえ、完全に心を開いている訳じゃないのに話しても大丈夫なのだろうか…



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