笑顔をくれた駅員さん
駅に着いて、駅のホームを見渡した。
いつものベンチを見ると、駅員さんが先に座っていた。
今日の休憩時間始まるの早いんだな…
駅員さんへの気持ちが恋なんだと気づいてから初めて会う。
だから駅員さんを見た瞬間、心臓がありえないくらいに騒ぎ出した。
どうしよう。
ドキドキしてしかたがないよ。
とにかく、おさまれ心臓。
近くにある金属の壁の前で必死に髪の毛を整える。
だって好きな人には少しでも可愛い姿を見てもらいたいから。
深呼吸をしてゆっくりと近づく。
平常心、平常心。
「お…!お待たせ!!待った?」
「おー!莉子ちゃん!久しぶりだね!全然待ってないよ」
…うそ。
駅員さんずっとベンチに座ってくれていた。
鼻が真っ赤になってる。
さりげない優しさにもキュンとする。