御曹司と恋のかけひき
33話
雅紀さんと会って2日後、
会社の取引先でパーティがあるという事で、直哉さんと出席する事になった。
隠し事については、パーティの準備に忙しく、話をする機会はないまま。
大切な取引先であり、また、顔を広める機会という事で、
積極的に挨拶周りをしていく。
パーティの催しもあり、息をつく暇もなく、
笑顔を浮かべ、対応に追われていた。
パーティも後半に近づき、ほぼ挨拶が終わった頃、事件は起きた。
パシャ
来ていたスーツに、飲み物がかけられる。
当たった訳でもないので、明らかに、故意にかけられたと分かる。
「あら~ごめんなさい~~手がすべっちゃってぇ」
見た所10代後半、かなり可愛い女の子だった。
周りは少しざわついたが、気づいてない人がほとんど、
大げさにはしたくなく、ため息をついて、終わらせようとする。
「どうゆう事だ」
直哉さんの、声がする。
「直哉さん」
私をかばい、女の子に向き合っている。
女の子は、直哉さんの怒った顔に驚き、泣きそうな顔をしている。
「ごめんなさ~い」
女の子の少しわざとらしい謝罪に、直哉さんの顔は険しいまま。
その時、ぐっと腕をつかまれ、抱きしめられる、
胸がとくんと音を立て、顔が真っ赤になっていく。
どうしよう、怒っている顔にときめくとかってあるの?
胸がどきどきする。
今まで優しい表情しか見せた事のなかった直哉さん、
初めて見る表情に、胸は高鳴ったまま。
「万里香、大丈夫か?」
「大丈夫じゃないかも」
あまりにも、胸がどくどく言うので、そう答えてしまう。
「万里香?」
泣いているのかと思ったのか、直哉さんが心配そうに顔を覗き込んでくる。
もう、駄目。
「ごめんなさい」
直哉さんを押しのけ、真っ赤になっているであろう顔を隠し、
レストルームに駆け込んだのだった。
会社の取引先でパーティがあるという事で、直哉さんと出席する事になった。
隠し事については、パーティの準備に忙しく、話をする機会はないまま。
大切な取引先であり、また、顔を広める機会という事で、
積極的に挨拶周りをしていく。
パーティの催しもあり、息をつく暇もなく、
笑顔を浮かべ、対応に追われていた。
パーティも後半に近づき、ほぼ挨拶が終わった頃、事件は起きた。
パシャ
来ていたスーツに、飲み物がかけられる。
当たった訳でもないので、明らかに、故意にかけられたと分かる。
「あら~ごめんなさい~~手がすべっちゃってぇ」
見た所10代後半、かなり可愛い女の子だった。
周りは少しざわついたが、気づいてない人がほとんど、
大げさにはしたくなく、ため息をついて、終わらせようとする。
「どうゆう事だ」
直哉さんの、声がする。
「直哉さん」
私をかばい、女の子に向き合っている。
女の子は、直哉さんの怒った顔に驚き、泣きそうな顔をしている。
「ごめんなさ~い」
女の子の少しわざとらしい謝罪に、直哉さんの顔は険しいまま。
その時、ぐっと腕をつかまれ、抱きしめられる、
胸がとくんと音を立て、顔が真っ赤になっていく。
どうしよう、怒っている顔にときめくとかってあるの?
胸がどきどきする。
今まで優しい表情しか見せた事のなかった直哉さん、
初めて見る表情に、胸は高鳴ったまま。
「万里香、大丈夫か?」
「大丈夫じゃないかも」
あまりにも、胸がどくどく言うので、そう答えてしまう。
「万里香?」
泣いているのかと思ったのか、直哉さんが心配そうに顔を覗き込んでくる。
もう、駄目。
「ごめんなさい」
直哉さんを押しのけ、真っ赤になっているであろう顔を隠し、
レストルームに駆け込んだのだった。