御曹司と恋のかけひき
37話
メインのお肉を食べ終わり、海老の料理が運ばれてきた。
「僕の事、嫌いにならない?」
心配そうに聞いてくる。
「ならないわ」
その後、直哉さんはしばらく何も話さない、手も止まったままだ。
しばらくして、ぽつりと言った。
「僕、万里香に好きだと言われた事がない」
「だから、秘密も打ち明けられないの?」
海老を食べようとしてた、フォークを置いて、指輪をしている、左手に重ねる、
「昨日、もうダメっていったの、直哉さんにどきどきして、
耐えれないって思ったからなの」
直哉さんが、私を見る。
「ちゃんと、好きよ」
直哉さんが、その手に右手を重ねる。
「なら、秘密を教えて」
「どうしても?」
少し意地悪心が働いて、聞き返す。
「万里香に秘密があるって聞いてから、仕事に集中できなくて、
きちんとやらなくちゃと思ってやってても、
秘書に間違いが多すぎるって怒られる始末で」
子犬のようにうなだれている。
「大した事じゃないのよ」
「でも、知りたいんだ」
目を見て、真剣に語りかけてくる、
昨日も思ったけど、真剣な表情に弱いのよね。
「高校の時、両親亡くしてから、自炊していたから、そこそこ料理は作れるの」
「それだけ?」
「そうよ」
「ひょっとして、やくさに脅されているとか思ってた?」
雅紀さんに聞いた、お母さんの話をしてみる。
図星だったらしく、直哉さんの目が泳いでいる。
「なら、全然秘密にする事ないのに」
そうねと、手をのけ、中断していた海老の料理にフォークをさす。
直哉さんも、納得いかないという表情をしながら、海老を口にしている。
しばらくして、最後の料理に、シャーベットが出てきた。
「万里香、結婚して下さい」
「もう、婚約指輪もらっているのに」
「ちゃんと、万里香の気持ちが聞きたいんだ」
「よろしくお願いします」
そういってほほ笑む。
直哉さんは、やっとほっとしたようにシャーベットを口にした。
「本当に美味しいね」
「本当ね」
そう言って私もシャーベットを口に含む、
冷たい中にも、甘みが舌全体に広がっていく。
それから、直哉さんは、本当に幸せそうな顔をしていて、
見ているだけで、私も幸せだと感じていた。
「愛しているよ」
「私も」
これも、京子さんの言う、直哉さんのかけひきだったのかな?
やっぱり自分では分からないけれど、
こんなかけひきなら、一生続いてもいい、そう思った。
「僕の事、嫌いにならない?」
心配そうに聞いてくる。
「ならないわ」
その後、直哉さんはしばらく何も話さない、手も止まったままだ。
しばらくして、ぽつりと言った。
「僕、万里香に好きだと言われた事がない」
「だから、秘密も打ち明けられないの?」
海老を食べようとしてた、フォークを置いて、指輪をしている、左手に重ねる、
「昨日、もうダメっていったの、直哉さんにどきどきして、
耐えれないって思ったからなの」
直哉さんが、私を見る。
「ちゃんと、好きよ」
直哉さんが、その手に右手を重ねる。
「なら、秘密を教えて」
「どうしても?」
少し意地悪心が働いて、聞き返す。
「万里香に秘密があるって聞いてから、仕事に集中できなくて、
きちんとやらなくちゃと思ってやってても、
秘書に間違いが多すぎるって怒られる始末で」
子犬のようにうなだれている。
「大した事じゃないのよ」
「でも、知りたいんだ」
目を見て、真剣に語りかけてくる、
昨日も思ったけど、真剣な表情に弱いのよね。
「高校の時、両親亡くしてから、自炊していたから、そこそこ料理は作れるの」
「それだけ?」
「そうよ」
「ひょっとして、やくさに脅されているとか思ってた?」
雅紀さんに聞いた、お母さんの話をしてみる。
図星だったらしく、直哉さんの目が泳いでいる。
「なら、全然秘密にする事ないのに」
そうねと、手をのけ、中断していた海老の料理にフォークをさす。
直哉さんも、納得いかないという表情をしながら、海老を口にしている。
しばらくして、最後の料理に、シャーベットが出てきた。
「万里香、結婚して下さい」
「もう、婚約指輪もらっているのに」
「ちゃんと、万里香の気持ちが聞きたいんだ」
「よろしくお願いします」
そういってほほ笑む。
直哉さんは、やっとほっとしたようにシャーベットを口にした。
「本当に美味しいね」
「本当ね」
そう言って私もシャーベットを口に含む、
冷たい中にも、甘みが舌全体に広がっていく。
それから、直哉さんは、本当に幸せそうな顔をしていて、
見ているだけで、私も幸せだと感じていた。
「愛しているよ」
「私も」
これも、京子さんの言う、直哉さんのかけひきだったのかな?
やっぱり自分では分からないけれど、
こんなかけひきなら、一生続いてもいい、そう思った。