好きになった子は陰陽師になった。ーさくらの血契2ー【完】


「………」
 

黎から応答はなく、思いっきり抱き込まれた。


「わっ? あの、ちょっと苦しいけど……」


「うん」
 

同じことを言うだけで、黎からの返事はなかった。


少し、残念な気持ちになってしまうのはゆるしてほしい。


気持ちがあったら、同じだけを求めてしまうのは悪いことだろうか。


「……架の方が要るのかと思った」

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