好きになった子は陰陽師になった。ーさくらの血契2ー【完】


「いや、俺もタイミング悪かった」


「……大丈夫?」
 

紅緒のお説教はひたすら攻撃してくるので、メンタルには負担なはずだ。


「大丈夫だよ。いつも受けてるものだし」


「………」
 

それでも、黎がここまでの扱いを受ける謂れが真紅にはわからないのだ。


……自分が彼女でなければ、こんな扱い――


「真紅」


「う?」
 

呼ばれて、ふっと真紅の顔が浮いた。ちゅ。

< 111 / 327 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop