好きになった子は陰陽師になった。ーさくらの血契2ー【完】


「………真紅」


「はい?」


「……いや、なんでもない。取りあえず、今日は帰る。桜城の家からこちらへの接触はないから、そこは安心していい」


「うん。わかった」


「じゃあな。ちゃんと寝ろよ?」


「黎もね」
 

軽く手を振って、黎を見送った。――影小路の庵の玄関先で。

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