好きになった子は陰陽師になった。ーさくらの血契2ー【完】
7 兄弟
「わざわざ迎えか?」
「護衛の間違い」
影小路の家から少し離れた曲がり角で、黎は足を停めた。
そこにいたのは弟だ。
架が後から来ていたことは承知していたので、特に驚くことはない。
真紅は気づいていなかったようだが……そういうところ、まだまだ未熟ということか。
「いいのか? 真紅、お前の言ったことに意味、ちゃんと理解してないぞ」