好きになった子は陰陽師になった。ーさくらの血契2ー【完】


従兄である影小路黒藤や、その幼馴染で御門流当主の月御門白桜が在籍する学校だ。
 

真紅は小路流の宗家(そうけ)である影小路本家の、実のところは直系の娘であり、小路流を作った小路十二家の始祖の転生の一人だ。
 

その特殊な生まれから、影小路のことは隠されて、更に力も封じられて、普通の人間として育てられた。
 

だが、十六歳になって力は覚醒し、親友を助けるために陰陽師となる道を選んだ。
 

生半可なものではない。


この前は叔母であり師でもある紅緒に、滝行(たきぎょう・滝に打たれながら真言を唱える)に連れて行かれた。


一瞬、あれ? 私何やってるんだっけ? と思ってしまったことは内緒だ。


それほど無心になっていたのだろうか。


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