好きになった子は陰陽師になった。ーさくらの血契2ー【完】

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「海雨ちゃん来たよー!」


「百合緋ちゃん!」
 

病室に飛び込んだ百合緋を迎えた海雨は、嬉しそうに破顔した。


「大丈夫? 今日は調子悪くない?」
 

海雨の前に立って問う百合緋に、海雨も笑顔で返す。


「だいじょぶだよ。最近調子いいんだ」
 

後から入った真紅は半眼になる。


「なんでそこ、私よりラブラブなの」


「「え?」」
 

声を揃える海雨と百合緋。


二人はともに真紅の友人ということで知り合ったはずなのだが、波長でも合うのか、逢うとくっついて離れない。
 

言っても真紅も、本気で百合緋に妬いているわけではない。


置いていかれた感があるのは否定できないけれど。

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