好きになった子は陰陽師になった。ーさくらの血契2ー【完】


そうなれば、黒藤と対立することになる。
 

黒藤は正統後継者という立場ながら、ずっと当主になることを蹴っている。


理由は、『白を嫁にするから』。
 

…………。
 

対外的には男として知られている白桜のことを堂々と言うから、その割は白桜も喰っているようだ。


それでも黒藤を跳ねつけない白桜。


……実際ところ、黒藤のことをどう思っているのかはナゾだ。


「幼馴染の腐れ縁だ」とは聞いているけど。


「真紅真紅」
 

思考に落ちてしまった真紅の顔の前で海雨が手を振った。


「あ、うん?」


「黎さんと澪さんが喧嘩してるのいつものことだから、その辺は気にしなくていいと思うよ?」


「……そうなの?」

< 221 / 327 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop