好きになった子は陰陽師になった。ーさくらの血契2ー【完】
横目で見てくる黒藤に、白桜はいつものごとくため息を吐いた。
「……俺はいつお前の命を背負ったんだ」
「白が俺の名前を呼んだときかなー」
さっきまでのシリアスな雰囲気もどこへ行ったのか、黒藤はいつもの間延びた感じで言う。
それから何故かにやにやとしている。……なんだってんだ。
「いやー? 俺と双児だったかもって、それって俺と白が夫婦だったらすっげ仲良しだったってことだろ? 白が無意識にそう思ってくれてるんだなーって」
「………――――っ! そ、そういう話じゃねえだろ! バカなこと言ってんな!」
「あはは。今気づいた? 白は可愛いなあ」
「もう黙れお前!」
無意識の失態に白桜は顔を紅くさせる。
そんな白桜を見て、黒藤は楽しそうににやにやしている。