好きになった子は陰陽師になった。ーさくらの血契2ー【完】


影小路へ入ることや、そこで生きていくことは決めた。


でもそれを、直接自分の言葉で黎に伝えたか? 


なんとはなしに、流れで黎の耳に入っていた気がする……。


勿論、海雨のことや始祖の転生のこと、話せないこともある。


けれど、恋人として付き合っていく上で知っておいてほしいこと、知っておきたいことまで、なあなあにして伝えていなかったのでは……?
 

黎だけを責められない。
 

周りにどう思われようと、真紅は黎と対等の関係を望んでいる。


「真紅ちゃん、次兄貴に逢えたら、いっぱい甘えてあげてね?」

< 283 / 327 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop