好きになった子は陰陽師になった。ーさくらの血契2ー【完】
三人で暮らすようになって、毎朝黎が来ることも日常になった。
病院へ行けば、必ずではないけど逢える日もある。
陰陽師として生きていくのは厳しそうだ。
一緒に暮らし始めて二週間。すでに三十回くらい心が折れそうになっている。
けれど、これは真紅が選んだ道だ。
自分で選んだものを諦めるのは、すごく嫌だった。
だから今は、誰より傍にいてくれた親友のために、がんばるだけだ。