好きになった子は陰陽師になった。ーさくらの血契2ー【完】


「いえ……それに関しては、弟に今までにないくらいの勢いで説教されたので、お許しください」
 

架くん、何をしたの。真紅は頭の中だけでツッコんだ。
 

黎と、真紅の同級生の架は兄弟だが、親が違う。


それを黎は、架に知られないようにしているそうだ。
 

二人の生家の桜城(さくらぎ)家は鬼人(きじん)の一族で、真紅のいる陰陽師・影小路家は主家にあたる。
 

黎の脳裏には、激しく叱責する弟の言葉がうろついている。

< 5 / 327 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop