好きになった子は陰陽師になった。ーさくらの血契2ー【完】


黎の指摘に、真紅は肩口の涙雨を見た。


テラス席とはいえ、鳥を肩に乗せていては目立つ。


涙雨のような存在が当たり前の真紅は気にしていなかったが、涙雨の方が周りの目を気にしているようだ。


「そうだね。あの……」


「うん?」


「……手」


「て?」


「…………………つないでも、いいかな?」


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