好きになった子は陰陽師になった。ーさくらの血契2ー【完】


「………」


「もう、嫌なの。大すきな人の死を見送るの、もう……」
 

嫌なんだ。


「ママや、紅緒様のことは、覚悟してる。……こんな言い方したら、二人は怒るかもしれないけど……」


「わかった」
 

黎が握る手の力が強くなった。


「鬼人の身であったおかげで身体は丈夫なようだし、それが真紅の『願い』なら、俺が叶えたい」


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