お願い!嫌にならないで
Last question 俺を信じてくれますか。
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仕事を定時で見事に切り上げ、既に自宅のアパートに1人到着していた。
約束した集合時間は、19時。
あと、もう少しだ。
仕事終わりということもあって、俺の腹の虫が鳴く。
でも、心配は要らない。
おつまみにも晩飯としても腹持ちのいいような物を見繕って、帰り道の途中で買ってきた。
たこ焼き、唐揚げ、フライドポテトに枝豆など、その他諸々。
必要な物は、レンジで温める。
温め終わった物からテーブルに運びつつ、ポテトを摘まんだところで、インターホンが鳴った。
「お、はいはーい」
自分の部屋に、営業部のあのメンバーが来たと思うと妙な感覚がする。
覗き穴を確認すると、予想通り3人の姿があった。
その先頭は、中谷さんだ。
こちらから、そっと扉を開ける。
「お疲れ様です。どうぞ、入ってください」
「今日はありがとうございます。はい、これ。手土産です」
渡されたボックスは、某スイーツチェーン店のもの。
そして、ビニール袋いっぱいの缶チューハイなどの酒たち。
「ありがとうございます」
俺が受け取ったのを確認すると、何の遠慮も無く、入っていく中谷さんと山本くん。
その後ろから、水野さんがおずおずと続く。
扉を閉め、準備の続きをとキッチンへ戻る。
そこで、ふと思う。
中谷さんと山本くんは私服に着替えているのに、水野さんだけはいつもの仕事着であるスーツだった。
気にしていると、水野さんが俺のところへやって来る。
「何か手伝うこと、ありますか?」
「うーん。じゃあ、缶ビールとか、運んでもらえますか。冷蔵庫で冷やしてあるんで」