お願い!嫌にならないで
「気持ちは有難いんすけど……ちょっと、小っ恥ずかしいんで」

「何ですか、恥ずかしい話って。尚更、聞きたくなりますよね、そんな言い方されたら」



また要らないことを言ってしまった。

相変わらず、腹黒い山本くんは、コンビニの駐車場に車を入れ、止めた。

そして、言葉で圧して、俺に吐かせようとしてくる。

絶対に山本さんに言ったら、絶対にこの子、笑うから嫌だ。

あまりにも頑なに嫌がる俺を見て、山本くんはあからさまに、うんざりした表情を見せる。

これで、懲りてくれるか?

そう思った瞬間だった。



「ああ、やっぱり水野さんのことっすか」



俺が油断をした直後に、爆弾を投下される。



「何でわかるの!」

「ほら、やっぱり。辻さん、仕事はホイホイとこなしちゃうんで。悩んでるときは、だいたい水野さん絡みでしょ」

「いやいや!然り気無く褒められると、照れます!」
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