キミへ告げる想ひ
「桂碁…どうする?」

「どうするって…。

何を?」

「あ、いやそれは…」

そのときだった。


突然教室の扉が開いて誰かが入ってきた。

桂碁の知らない人だった。


「お姉ちゃん…」

その人は呟いた。


「お母さん…」

今度は菜々子が呟いた。

どうやら入ってきたのは菜々子の母親、

つまり元バレリーナの水沢若菜さんのようだった。


「若菜…どうして?」


明梨さんは彼女にそう聞いた。
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