キミへ告げる想ひ
「ねぇちょっと聞いて、ドーナツの仕入れ先は

“ミスタードーナッツ”でいい?」  

無駄話に花を咲かせているクラスメイトたちを

鎮めたのはクラスの学級委員の一人である大原菜々子だった。

この案は賛成多数ですんなり決まった。


その後もなかなか落ち着かないクラスに

学級委員は苦労しながらも、少しずつだが

出店するのに必要なことが決まっていった。

ドーナツの方は値段を全品統一の140円にして、

全商品の中から人気の高い5種を売り、

飲み物の方は4種類の、ジュースやお茶を120円にして売ることになった。


桂碁の仕事は、前日や前々日あたりに

店の内装とポスター作りを手伝うというだけだった。

お金を扱う会計の部分は女子が担当することになった。
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